古代神話と、神々やマスターたちのためのアンクシリーズ
#ANKH012 オルフェウスのためのアンク
オルフェウスは、ギリシャ神話に登場する吟遊詩人。人類最初の詩人とされ、竪琴の名人でした。
オルフェウスは、エウリディーチェという美しい娘と結婚しましたが、彼女はその直後に毒蛇に咬まれて世を去ってしまいます。 オルフェウスは妻を取り戻すため、冥府へ旅立ちます。
生者を決して通さない、冥界(めいかい)の川の渡し守カロンもオルフェウスの歌と竪琴に心を打たれ、 オルフェウスを対岸へ渡しました。また獰猛な怪物ケルベロスらもすっかり大人しくなって耳を傾けてしまった。 オルフェウスの愛する人を思う歌は、冥王ハーデスの心をも動かし、 また女王ペルセポネの深い同情を誘いました。
ペルセポネの口添えもあって、ついにハーデスは「後ろに従うエウリディーチェを決して見てはいけない」という条件で妻を生き返らせる許可を与えました。
オルフェウスは帰途につき、約束が守られたのか不安に駆られながらも背後に妻の存在を感じていました。
しかし、地上の光の中に片足を踏み出したその瞬間、オルフェウスは焦燥と安心感から振り返ってしまいます。
するとエウリディーチェはハーデスの忠告の通りに、愛する人の姿を探してしまい、冥界の奥へと消えてしまうのです。オルフェウスは慌てて妻の後を追いますが、冥府への道を阻まれてしまいます。
地上に戻ったオルフェウスはエウリディーチェの面影のみを追い、悲しみに暮れ、荒野を彷徨います。
彼が奏でるのは悲しい歌です。彼の奏でる竪琴の音に魅かれて集まった人々は、冥界から生還した詩人の歌を聴き、死への恐怖を克服して霊魂の不滅を信じました。
やがてオルフェウスはディオニュソスを祭る女たちに出会う。 孤独な詩人に魅了された女たちはオルフェウスを誘惑するが、二度と悲しい別れを味わいたくないオルフェウスには通じません。 楽しい祭りを侮辱されたと感じた女たちは、オルフェウスを八つ裂きにして川に投げ込んでしまいます。
オルフェウスの首は琴と共に海へと流され、海原でなおエウリディーチェへの歌を歌い続けていました。
彼の琴は天に上げられて星座の琴座となり、オルフェウスの魂はようやく妻の待つ冥界へ降りていったのです。
「オルフェウスのためのアンク」は、詩人の魂を美しい色彩で慰め、彼の奏でる竪琴の音色をアンクによって増幅させることを意図した作品です。
見つめていると、あなたのハートのなかに詩人オルフェウスの永遠の愛への想いが広がってくるでしょう。
作品情報
ANKH012『オルフェウスのためのアンク』
2019制作
F10キャンバス(530mm × 455mm)
アクリル
使用したクリスタル:アクアマリン
さまざまな鉱物の粉末
Photo by Nonoko Kameyama
原画 :SOLD
ジークレー版画:66,000円(額無し/約351mm x 411mm x 22mm)
☆ジークレー版画について